HOTE KARA GO! 仙台

仙台・宮城のお出かけ情報誌「ホテカラゴー! 仙台」。 仙台市内ホテル、JR仙台駅2階観光案内所などで配布中です! マニアックな仙台情報を知りたい人はぜひ手に取ってみてね。

2007年

11月27日

(火曜日)

今月の二軒目「EC'S BAR」('07.12月号)

30歳・女性会社員の場合

生まれた時からクラプトン・ファン!

第一印象は鮮烈だった。にぎやかな店内。見渡せば一面エリック・クラプトン(敬称略)の顔、顔。

知る人ぞ知る、クラプトンファンが集まるミュージック・バーだ。エリック・クラプトンに関連したポスターやレコード、雑誌がところ狭しと並び、曲と映像が常時流れる。日本では手に入りにくい最新の音源から古い作品までそろい、とっておきのコレクション品もあちこちに飾られている。素人目でもその充実ぶりは瞭然。これほどの品ぞろえは日本広しとはいえ真似できる店はそうないだろう。確かに、全国的にも知られた店だ。

そんな店のオーナーは意外にお若い(30代と推察)。ラジオ音楽番組のパーソナリティーやフリーライターとして音楽誌などにも記事を寄せている。

幼い頃から音楽は常に身近にあった。「クラプトン好きはいつから?」と尋ねると、「生まれた時からずっと」と真顔で答える。「恥ずかしくないのってよく言われるけど、そう言いたいんです」と。

「ギタリストとして、アーティストとして、音楽業界を広い視野に立ってみる姿勢は尊敬するところ。栄光の影で女性や酒、ドラッグなどにおぼれ、挫折を味わいつつ、それでも格好つけない人間味のある人」。誰にでも敬意を払い、温故知新を尊ぶ生き方に、男として、人として魅力を感じるのだという。

単なる酒好きである私は、柔らかいソファにもたれ、ただただポスターやレコードジャケットを見つめていた。沈み込むソファがこの上なく気持ち良い。照明や音がとけ合い、思わずまどろむ。尊敬と愛情、好きなものであふれる部屋。だから訪れる者も心地よいのかもしれない。

お客は買い物帰りのお母さん。…も中にはいるそうで。多くは筋金入りのクラプトンファンから音楽業界関係者、メディア関係者など。時にはクラプトンのツアースタッフやクラプトン好きの著名アーティストもやって来るとか。もちろん音楽を広く愛する人も。幅広く音楽を楽しめるセレクションとなっているので、気軽にリクエストを。

ERIC CLAPTON'S BAR 「EC'S BAR」店舗情報

所在地
仙台市青葉区国分町2-4-14 2階
(地下鉄勾当台公園駅から徒歩約5分/ラーメン国技場向かい)
問い合わせ
TEL022-215-5432
営業時間
19:00〜翌5:00(日曜18:00〜翌2:00)
定休日
無休(取材・ライブの際は休業)
ウェブサイト
http://www.ecs-bar.com/

★テーマ:宮城県 - ☆ジャンル:地域情報

2007年

10月27日

(土曜日)

今月の二軒目「LE BAR KAWAGOE」('07.11月号)

29歳・女性会社員の場合

本格派のバー・カウンターで、未知なる30代を思う

ここはバー「KAWAGOE(カワゴエ)」。妖(あや)しく光るボトルがいくつも並んでいる。

バーというと、今でもこそばゆい気持ちになる思い出がある。

興味本位で「マティーニ」をオーダーしたら、強すぎて飲めなかったという話。入ってみたら洗練された店の、独特の空気の濃さに気圧された。注文を取りに来た店員は外人のような顔立ちにスキンヘッド。目が「ガキども、なにしにきた」と言っている(ように思えた)。メニューは記号の羅列にしか見えず、知っているカクテルの名前をと頼んだのがマティーニ。3分の2を飲んだところであえなくギブアップ。もっと大人になってから来ようと、涙をのんだのだった。

「何でも聞いた方がいいんですよ」と、カワゴエのオーナー・川越正人さんは笑う。

カワゴエにはメニューがない。「コミュニケーションを取るためというか。まずお好みやアルコールの強さなどを聞いて、お出しします。値段も聞いてください」。有名なお酒=その人が飲んでおいしいと思える酒は違う、とも言う。ごもっとも。

新商品から年代物のレア商品までかなり幅広くそろえるカワゴエは、コアなファンも好む店だ。年代物はオールドウイスキーと呼ばれ、蒸溜年が戦前だったり、40年も50年も前にボトリングされたものなど、一体どんな味がするのかと私など目を丸くするばかり。どれも1点もので、飲み切ったら終わり。川越さんが海外オークションに参加するなどしてコツコツと集めてきた。

カクテルはスタンダードカクテルを中心に、アレンジも加えて出してくれる。ショートカクテルはぬるくならないうちに、ロングなら氷が溶けきらないうちに飲む。それ以外は「好きなお酒を楽しみながらゆっくり過ごして」と言う。

客層は30代後半から50代男性が中心(実は女性にもっと来てほしいとか)。葉巻が吸える店でもあり、紫煙をくゆらせながら飲むオジサマや、ウイスキーをストレートでいく格好良い女性もやって来る。

それほどカッコ良くはまだ振る舞えないが、今ならあの時より少しはましに過ごせるだろうか。あと数日でミソジの仲間入りだ。振り返るとさまざまな失敗を酒の席でやってきた。そのつど後悔し、赤面することばかりだが、お酒を通じた出会いの中には良いことも悪いことも含めて多くの思い出がある。

30代はどんな年代になることだろう。カワゴエのカウンターを撮影しながら、いつかそこに自然と座れる女になっているだろうか、と思った。

「LE BAR KAWAGOE」店舗情報

所在地
仙台市青葉区国分町2-10-30 FOXビル2階
(地下鉄勾当台公園駅から徒歩4分)
問い合わせ
022-213-2425
営業時間
19:00〜翌3:00
定休日
無休(年末年始12/31〜1/3は除く)

★テーマ:BAR - ☆ジャンル:グルメ

2007年

09月29日

(土曜日)

今月の二軒目「洋風居酒屋 WW(ダボダボ)」('07.10月号)

52歳・男性会社役員の場合

男二人で午後11時。明日も仕事なんだから帰ればいいものを、ま、帰れないんだな。

われわれもいい歳なんだからと向かったのがここ。最近のお気に入りの2軒目だ。

4、5杯ずつバーボンのロックでキメて、やっと帰れる心持ちになったところでお会計。

2100円? なに、これ。

知り合いのボトルは入っていたし、2軒目とあって何も食べていないにしても、チャージ(たぶん)しかとっていないの?

部下と一緒だったものだから、おごるよなんて言ってたのに、おごりがいがないじゃないか。

聞けば、塩釜の生まれで今も住むという。地元の人だ。

が、44歳のマスターの人生がそう穏やかなはずはない。いいさかなを見つけたような気分で経歴を探っていく。

「22歳、85年ですね」

「何が?」

「ビリヤードのプロを目指したんですよ」

そういえば、プールバーなんかがはやったころがあったな、と思いだす。とっさに22歳と出てくるところに当時の決意を感じた。

「師匠について、茨城とか郡山とか、いろんな土地に行きましたね」

その優しい口調の陰には破天荒な情熱があったんだ。

「次の師匠が、福井の人だったんで…」

「仙台から福井じゃ、日本とブラジルくらい離れてるぞ」

酔っ払いの話は飛躍しがちだ。

「親父の具合が悪くなったし、ビリヤードのプロは無理だなぁーと思って」

この店の居心地の良さは、マスターの情熱と挫折、せつなさや悲しみのせいなのだろうと思った。やるだけやった男は優しいものだ。

国分町から虎横の通りを西に折れ、晩翠通に出るちょっと前のライオンビル仙台館。メジャーっぽいビル名だが、華やかさもなければ、おしゃれでもない。飲み屋さんのパネルがすき間なく並んでいるから、そういかがわしい訳ではないが、地元民でも滅多に来そうもない場所とたたずまいだ。

店は案外広い。カウンターの前面には、有名無名を問わずボトルがずらり。20人は座れるボックス席も背中に広がる。

少々、店のPRをしておくと、FOODも相当いける。カクテルは一律700円。私のように2軒目でもガバガバ飲む人にはボトルをお薦めする。どんな酒だって、このマスターなら適価で置いてくれるはずだ。

カラオケもある。ただし零時以降しか歌わせてくれない。そりゃそうだ、ショットバーなんだから。

通うようになったのは「ガンガンフー」のせいだ。インドネシアのヤシの実から造った焼酎。

ネーミングと縄を巻き付けたボトルと強烈な味わいが、50男のハートにディープなインパクトを残した。以来、うつろな頭で2軒目を考えると、「ガンガンフー」が浮かぶようになってしまった。

ちなみに、「ガンガンフー」は普段は置いていない。誤解がないように書いておくと、決してうまい酒ではない。香辛料をたっぷりいれた泡盛が悪くなって酢になったような味だった。

店舗情報・「洋風居酒屋 WW(ダボダボ)」

住所
仙台市青葉区国分町2丁目8-3 ライオンビル仙台館6F
問い合わせ
TEL022-224-3245
営業時間
19:00〜翌4:00
定休日
不定休

2007年

08月25日

(土曜日)

今月の二軒目「やきとり 五つぼ」('07.9月号)

「五つぼ」は5坪のことで、正確には厨房を入れても 5.98 坪(約 16.5 平方メートル)しかないらしい。

カウンターに5人、小上がりに8人座ればもう満席。毎日開店とほぼ同時にお客さんが入りはじめて、お店の外に順番待ちの列ができることもしょっちゅう。

仕事帰りに出掛ける時、わたしはひと組目のお客さんが入れ替わる時間を狙う。焼き鳥屋なのに、2軒目で足を運ぶことが多いのはそのためだ。JR仙台駅から地下鉄で3駅「河原町駅」で降りて徒歩3分と、市内中心部からは少し離れているけれど、五つぼの焼き鳥の味は定期的に恋しくなる。

焼き鳥の一番人気は、軟骨入りのふっくらとしたつくね。かぶりつくと、口の中で芳しい備長炭の香りと澄んだ肉汁があふれる。タレでもおいしいけれど、わたしは塩派。まったり濃厚なレバーは、まるでフォアグラのような口当たりだ。名古屋コーチンや比内地鶏、霧島地鶏、生産者から直接仕入れる尾鈴山鶏やみつせ地鶏など、日によって珍しい地鶏も食べられる。

ある程度お腹がいっぱい、という時は「レバーと生クリームのパテ」「セロリのだししょう油漬け」など、あっさりめのメニューを注文する。自家製マヨネーズと一緒に出てくるお通しのキャベツがまたおいしい。

大将の及川裕樹さんは自称「肉マニア」。時に山奥の養鶏場まで足を運んでおいしい地鶏を探してくる。

肉と同じくらいお酒を愛し、店内には焼酎と日本酒だけで100種類以上をそろえる。有名銘柄から隠れた銘酒まで、フリークならではのセレクトが面白い。

例えば県内の地酒なら「日高見純米吟醸タンク指定29号」のように、蔵元で利き酒して選んだ銘柄も。九州の焼酎蔵にも出掛け、杜氏たちに酒の選び方などをアドバイスしてもらうという。

研究熱心なんでしょうね、と言うと大将は「お客さんにちゃんと説明できないと失礼でしょ。酒のアドバイザー的な役割を果たしたいんだ」と照れ笑いする。「それに、もともとすげぇ本好きなのさ。暇さえあれば酒の本ばっかり見てる」

「あっさり」だの「辛口」だの、その日の気分を伝えれば、要望に合ったお酒が出てくる。酒談義は好きらしいけれど、求めない限り自分からはうんちくを語らない職人気質の人だ。

その大将は「マニアックな店、予約なしでは入れないような店にはしたくない」と言う。しかしなにせ収容人数が少ない人気店。待ち時間を少なくするためにも、来店前に込み具合を確認する電話を入れた方がいいと思う。

「やきとり 五つぼ」店舗情報

住所
仙台市若林区河原町1-2-6
問い合わせ
TEL022-265-3518
営業時間
18:00〜翌1:00
定休日
日曜
公式サイト
http://hp43.0zero.jp/780/yakitori5/

★テーマ:東北旅行 - ☆ジャンル:旅行

2007年

07月25日

(水曜日)

今月の二軒目「森 Mori」('07.8月号)

29歳・女性会社員の場合

最近一人飲みをする。ただ飲みたい。それだけ。やさしさがほしい。それもある。

飲み屋って、人との付き合い方を学ぶ社会勉強の場だと聞く。数人入ればいっぱいになるような小さな店が当たり前だったころは、見ず知らずの他人との距離が近かった。今じゃ個室付きの店がはやりで、そんな状況に身を置くことも少ない。

個室って苦手だ。人と面と向かって、外界から遮断された空間で、「さあ話しましょう」と姿勢を正すなんて。もともと狭い部屋も好きじゃない。

だからカウンター。横に並んで、顔を向けて、好きな人と一緒ならひざを寄せちゃったりして。そう、親密になりたい人とは、面と向かうより並んで座る方がいいんだって。

「Mori」のカウンターがけっこうお気に入りだ。こぢんまりとしていて、店の人と同じ目線がいい。

ここには面白い酒がそろう。宮城や東北をはじめ、埼玉、愛知などの地酒と、本格焼酎、泡盛。「日本酒・焼酎のセレクトなら間違いない」と、昔なじみの客の信頼は厚い。

今でこそ焼酎の方が豊富にそろうが、店主の森浩一さんはもともと日本酒びいきだ。県内各地の蔵元を訪ね、杜氏らと交流を深めている。

造り手の姿を目にするたび思うのだろう。「酒を扱う者として、懸命に造られた酒を消費者により良いコンディションで出したい」と言う。

地酒をおいしい状態で、料理に合わせながら、上手に飲んでもらう。ウンチクはいらない。ただ、おいしいと思ってもらえればうれしい。

もとをたどれば、この一杯のために米から育てている人がいる。そして造り手の思いをくむ人がいる。

なにがそんなにむなしいのか、時々カスカスになる心。森さんのそんなあったかさと熱っぽさにすがり、店のきれいなお姉さんの笑顔にすがり、飲んでいる。

二軒目でも、四軒目でもいい。でも面白い酒がそろうから、余力のある二軒目に訪れるのがベター。

最初から? ええ、一軒目もお薦め。見た目はバーだけど、おいしい料理もウリだ。この間頼んだ夏野菜のオリーブオイル炒めはハートにぐっときた。まるで労をねぎらってくれるような野菜の量。豪快にカットされた旬のトマトやナスを、3種類の塩で食べた。七輪焼きは店の名物の一つになっている。

地酒はメニュー以外にその時々で入れている品があるので、聞いてみるといい。焼酎は芋や黒糖が多く、石垣島の泡盛を置く。日本酒や焼酎の蔵元が造った梅酒もある。

隠れた名物といおうか、森さんの打つそばが評判だ。通もそれが食べたくてやって来るほど。なくなり次第提供終了なので、興味のある方はお早めに。

「森 Mori」店舗情報

住所
仙台市青葉区一番町4-7-7
問い合わせ
022-222-6822
営業時間
18:00〜翌3:00
定休日
日曜・祝日

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【HOTEKARAGO! (ほてからごー)仙台】

Author:【HOTEKARAGO! (ほてからごー)仙台】
来仙ビジターのための仙台観光情報誌『HOTEKARAGO!(ほてからごー)仙台』をブログにしました。各号の内容と取材こぼれ話を掲載。読んで、動いて、杜の都・仙台を体感して下さい!
◆A4変形版カラー24ページ
◆無料配布
◆配布場所/仙台市内ホテルのロビー&客室、JR仙台駅2階観光案内所、仙台市役所ほか
◆名前の由来/「ホテルからゴー! だからホテカラゴーでどう?」…酒の席でいとも簡単に決まってしまったというウワサが。「ル」が抜けてるだけじゃないかとのツッコミはご遠慮ください。

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